保湿成分の種類と役割を解説!上手に使い分けて乾燥知らずの肌に!

2024年10月21日

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ようやく暑さが落ち着き、冬の気配さえ感じるような今日この頃ですが皆さまいかがお過ごしでしょうか。冬になると気になるのが、お肌の乾燥やそれに伴うハリや弾力の低下ですね。
今回のTOPICSは、保湿の重要性と化粧品によく使われる保湿成分の役割について解説させていただきます。保湿について正しい知識を身につけ、厳しい寒さと乾燥に負けないお肌を育みましょう!

何故、保湿することが大切なの?

皮膚は、人体最大の器官として様々な役割を担っています。その中のひとつに保護作用があり、外部からの刺激(乾燥や摩擦、アレルギー物質、紫外線、雑菌など)から人体を守っています。保湿が不十分だとこのバリア機能が低下し、痒みや赤みなどの肌トラブルを引き起こします。
また、意外に思われるかもしれませんが、角層の水分量が不足していると肌の防御機能が皮脂を過剰に分泌するため、肌表面はテカテカしているのに肌内部は乾燥している、いわゆるインナードライと呼ばれる状態になってしまいます。

適切な保湿ケアは、健康な肌状態に導き、肌トラブルや肌悩みを予防してくれるので、スキンケアにおいてとても重要な役割があるのです。

保湿成分の肌へのアプローチについて

化粧品に配合される保湿成分はさまざまですが、それぞれ効果が違うことをご存じでしょうか? ひと口に保湿と言っても、潤いのアプローチ方法は「水分の蒸発を防ぐ」「水分を保持する」「水分を保つ肌を作る」の3種類に分けることができます。

① 水分の蒸発を防ぐ

肌の上に油の膜を作って水分の蒸発を防ぐアプローチです。オイルやバーム、クリームなどの油剤で肌の上に膜を作って水分の蒸発を防ぐシンプルな保湿の方法です。
水分保持によって肌を柔らかくする効果もあり、肌に直接的に作用せず覆うことが基本の働きなので、肌が敏感な時でもスキンケアに取り入れることができます。

代表的な成分:スクワラン、ホホバ種子油(ホホバオイル)、シア脂(シアバター)

▼水分の蒸発を防ぐ成分が配合されているimy製品

【スクワラン】
モイスチャークリーム

【スクワラン】
エモリエントクリーム

【スクワラン】
ミルクローション

【ホホバ種子油】
ビューティWエッセンス

【シア油】
メラノリンクル

② 水分を保持する

角質層の上や中で水分を抱え込み、細胞間脂質の働きを補うことでふっくら感とみずみずしさを生み出すアプローチ方法です。
角質層には角質細胞と、その隙間を埋めて水分を抱え込む細胞間脂質があり、これらのおかげで外部刺激から肌が守られています。
すこやかな肌を保つには角質層の水分、油分、天然保湿因子のバランスが重要なのですが、水分が足りないとこのバランスが乱れてしまいます。
油剤よりもふっくら感やみずみずしさが得られますが、油剤の方が水分を守る力は高いので、どちらもスキンケアに取り入れていただくとよいでしょう。

代表的な成分:ヒアルロン酸、コラーゲン

▼水分を保持する成分が配合されているimy製品

【ヒアルロン酸・コラーゲン】
ローションMG

【ヒアルロン酸】
ディープモイスチャーローション

【ヒアルロン酸】
シャインブースター

【コラーゲン】
ディープコラーゲン

【コラーゲン】
スリッピングローション

③ 水分を保てる肌を作る

角質層の下の生きた細胞にアプローチして根本からケアする方法です。油剤や保水成分で角質層のバリア機能を守ることには大きな意味がありますが、角質層は死んだ細胞の集まりなので、乾燥肌を根本的に解決するものではありません。
そこで最近は、角質層の下の生きた細胞に働きかけて水分を保てる肌を育むアプローチが注目されています。
季節を問わず、乾燥が気になるという方はこの成分を積極的に取り入れるとよいでしょう。

代表的な成分:セラミド

▼水分を保てる肌を作る成分が配合されているimy製品

【セラミド】
メラノリンクル

【セラミド】
ミスモイスト

肌の内側にアプローチするケアは乾燥肌の根本改善に有効ですが、すぐに効果が出るものではないので、①と②の成分も取り入れ、根気よくお手入れしていただくとよいでしょう。

まとめ

肌が乾燥した状態が続くと、バリア機能が低下したり、ターンオーバーが乱れたりするため、あらゆる肌トラブルの原因につながる。
保湿のアプローチ方法には3種類あり、肌の状態に合わせて適切な保湿成分を選択することが大切。
1つのアプローチ方法だけではなく、複数の保湿ケアを組み合わせるとより相乗効果が期待できる。

いかがでしたか?乾燥しやすい冬のスキンケアの参考にしていただければ幸いです!
保湿成分を味方につけて、寒さ厳しい冬も潤いに満ちたハリのあるお肌をキープしましょう!

この記事の監修

【株式会社アイ.エム.ワイの総括製造販売責任者】
薬剤師の資格を持ち、アイエムワイ製品の製造販売において総括的な責任者。専門的な知識をもってTOPICSを監修しています。


【参考資料】
化粧品成分オンライン
Cosmetic‐Info.jp
③ 尾沢ほか、皮膚、第27巻、第2号、p276-288(1985)
④ 岡本亨、J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn,Vol.50,(3),p187-193(2016)
⑤ 高橋康之、日本皮膚科学会誌、132巻、6号、p1449-1455(2022)
⑥ 北島康雄、皮膚バリア機能とその制御、Drug Delivery System,22-4,2007